心臓CT・心臓MRI
心臓CT・心臓MRIについて
CTやMRIは苦痛を伴わずにガンや血管の病気の早期発見することができるため、現在の医療で欠かせない大切な検査となっています。
近年の医療の進歩により、心臓のように常に動いている臓器でも画像化できるようになりました。そのため、今までは容易には検査することができなかった心臓の精密検査を外来で行えるようになっています。
心臓CT |
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X線を使って体の中を画像化する診断法です。臓器をあらゆる角度や方向から立体的に描出し、動画も再現できます。 心臓のCT検査では、心臓の血管の狭窄を診断することが可能です。同時に血管の動脈硬化の状態もわかります。カテーテル治療やバイパス手術を行ったあとの様子観察にも最適です。 また、下肢血管の狭窄が疑われた場合には下肢動脈や腎動脈の撮影も同時に行うことも可能です。当院は画質を落とさない範囲での低被ばく撮影を行っています。低被ばく撮影は非常に高画質で安定しており、失敗が少ないのが特徴です。 |
心臓MRI |
磁力を利用して体の水素原子からの信号をコンピュータ解析して画像化する検査です。心臓CTとくらべ、画質はやや劣りますが、X線被ばくが全くなく、造影剤を使わずに検査できるため、若いかたや腎不全、造影剤アレルギーで造影剤が使いたくない場合には最適な検査といえます。 |
造影剤を使用すると、ごくわずかな心筋梗塞や心臓内の血栓を見つけ出し、心筋の血流を画像化することもできるため心肥大や心機能が低下した心筋のさまざまの病気の検索に有用です。 |
ご紹介について
心臓CTと心臓MRIは有用な検査方法ですが撮影や解析技術が大変難しいため、現在限られた医療施設のみで行っているのが現状です。しっかりとした技術を持つ医療施設を選ぶことが大切です。
当院では心臓検査の特殊性からいつも心臓血管内科(循環器)医師が付いて検査を行っており、初めて心臓CT検査を受けられる方でも安心して検査を受けていただいております。
かかりつけの先生方からのご紹介で、初診日に心臓CTも行える予約も行っています。11時頃に来院いただき、採血・心電図・問診・心臓CTを行い2時過ぎに終わります。翌日にわかりやすく判定してある検査結果と診療情報提供書を郵送します。かかりつけの先生から説明を後日聞けば、当院に来院されるのは1日で済みます。ぜひ早期発見にご活用ください。
当院で行われている冠動脈CTの被ばく量や造影剤量を減らす取り組みがシーメンスの海外のホームページと雑誌に取り上げられました
急性心筋梗塞は年間7万人(東京ドームの満席が5万5千人)が発症している疾患です。死亡率も20%と高いため心筋梗塞になる前に病気を発見する必要があります。冠動脈を検査する方法はいくつかありますが、現在外来検査で最も診断能が高いのが冠動脈CTで、年間36万人が受けている検査で、当院では年間約1000名の方に検査を受けていただき、早期発見や治療後の様子を見るために役立っています。
当院のCTは非常に空間分解能も時間分解能も高く、カメラでいえば画素数が高く、シャッタースピードが速い高級カメラのような機械です。またこの機械でしかできない非常に被ばく量の少ない撮影方法があり、積極的にこの撮影方法を採用しています。さらに体型に合わせて機械のパワーを調節して、画質を維持しながら被ばく量と造影剤量を極限まで減らすようにして冠動脈を撮影しています。
そのために、いままでの被ばく量が平均8-27mSVであった被ばく量を平均1.5mSVと大幅に減量し、造影剤量も約40mlと従来の半分程度に減らすことに成功しています。これらの取り組みが、世界的医療機器メーカーであるシーメンスの海外のホームページに取り上げられ、シーメンスの雑誌にケースレポートが掲載されました。
胸が苦しいときに心臓病を疑うのはもちろんですが、糖尿病をお持ちの方や高齢の方は心筋梗塞になっていても症状がないことがあります。冠動脈精査の負担低減により、糖尿病や高血圧の持病をお持ちの方の心臓病の早期発見や、外科手術前の高齢の方の心臓検査が以前よりも簡単にできるようになりました。今後も患者さんの負担をすこしでも減らせるように努力してまいります。 |
①当院で行われている冠動脈CTの被ばく量や造影剤量を減らす取り組みについて
Cardiologist Takehito Shizuka uses Flash Cardio Spiral for Low Dose CT
<ウェブから> SOMATOM Sessions Online-Siemens HealthCare
http://health.siemens.com/ct_applications/somatomsessions/
<アプリから> CT Sessions for Tablet(Apple : App Store/Android : Google play)を無料ダウンロード
②冠動脈CTを低電圧で撮影し、画質を維持して被ばく量や造影剤量を減らすことができたケースレポート
Coronary CTA with 80 kV: Improving Image Quality with Reduced Radiation and Contrast Medium Dose |