2021(令和3)年度 活動の紹介
1. 診療体制
当科は放射線診断部門を担当しております。診断部門として2006年4月に初めて設立されました。当初は「診療放射線科」を標榜して、2010年10月に「放射線診断科」を標榜、2012年7月に画像診断センター開設、同時に院内において「画像診断科」に改称しております。2006年度から常勤医1名、2010年度から2名、2015年度から3名です。2019年度は2名に減員となりました。2020年度後半に3名に増員となりました。2021年4月から最初の後期研修プログラム(埼玉医科大学放射線科専門研修プログラム)1名の受け入れとなりました。埼玉医科大学病院放射線科および埼玉医科大学国際医療センター核医学科、群馬大学附属病院核医学科の診療応援のもと業務を遂行しました。
●診療方針
- 画像診断による精密な検査を行い、地域の基幹病院として、紹介検査を受託しています。
- 癌拠点病院および救急救命センターとして、救急画像診断、IVRによる救命治療に対応しています。
- 機器の整備も最上位機種で最新のものを導入し、世界最新鋭の機種を入れています。
- 画像診断科で担当する画像診断部門・核医学部門では一般撮影、マンモグラフィー、透視検査、血管造影検査、CT、MR、IVR、核医学検査、核医学治療を施行しています。3Dマンモグラフィーが導入されています。
- 大型医療機器(CT,MR,核医学)の地域医療機関から共同利用・検査受託をしています。
- 内用療法として甲状腺癌全摘後の残存甲状腺組織アブレーション(I-131の内服治療)と去勢抵抗性前立腺癌のRa-223嚥下ラジウム治療(ゾーフィゴ)を行っています。
- 癌診断のセコンドオピニオンを受け付けています。
●医療設備
一般撮影装置3台、3Dマンモグラフィー1台、マンモトーム1台、透視装置3台(1台は手術室)、デュアルソースCT2台、MR2台、心臓カテーテル装置1台、DSA血管撮影装置2台、ハイッブリドDSA装置1台、核医学SPECT装置1台
2. 診療実績
BOX_CT 稼働件数、コロナ肺炎罹患数、肺炎陽性者数の内訳です。
2020年6月1日から稼働し、2022年7月31日までのデータです。当院でBOX_CTが院内感染防御にいかに役立ったかがわかります。
3. 臨床研究のテーマ
現在の診断装置でデータ収集可能な研究にテーマを絞って研究をしています。おもに他科の癌治療治験のCT評価を行っています。造影剤に関する薬剤の治験、核医学検査新薬の治験を適宜行っています。
4. 研修教育方針
- 研修医教育に力を入れています。研修医のローテンションで画像診断研修が選択可能になっています。血管撮影IVRでの塞栓術やCTガイド下生検の研修も行っています。
- 研修医対象の画像カンファレンス(当院では必修)を毎週火曜・木曜日始業前8:00より行っています。基礎から始め、段階的に症例の難易度を上げて、2年間トレーニングします。画像診断を選択しなくても、救急の現場で役立つ高度の読影力が身につきます。
- 地域の医療に根ざした画像診断医の育成を目指しています。長期的な視点で、将来的に当院の業務を末永く背負う人材の育成を行っています。在野の画像診断医を目指す人を育成しています。
- 後期臨床研修として放射線科専門医取得が可能です。放射線科専門医取得後サブスペシャリティとして放射線診断専門医の取得が取得可能です。日本医学放射線学会認定の協力型の総合修練機関です。埼玉医科大学病院群(大学病院、総合医療センター、国際医療センター)の放射線科専門医研修プログラムに対応しました。
5. 今後の展望
- 2020年6月1日に新型コロナウイルス感染症対策用の院外隔離型BOX CT(GE社製、本邦初)が可動し、2022年3月31日現在計測稼働中です。
- 2021年4月1日付けで総合修練機関の更新がなされました。
- 2021年12月1FバイプレーンDSAが心カテ装置に更新がなされました。
- 2022年度中に既存の心カテ装置が更新されます。
- 2023年1月に電子カルテが更新されます。