2021(令和3)年度 活動の紹介
1. 診療体制
●診療方針
安全・安心・丁寧な説明を心がけて診療しています。良性疾患の手術こそ、手術合併症を生じないよう、内視鏡とナビゲーションシステムを活用しています。加えて、手術説明のパンフレットや動画を活用して、患者の理解を助けています。Youtube動画の再生回数が、10万を超えた動画もあります。
頭頚部癌の治療は、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤を使う時代になって、様変わりしました。生活の質QOLを損なわないように、外来化学療法、外来放射線治療による通院と、在宅医療の組み合わせで、自宅で過ごす時間が長くなりました。訪問診療をお願いしているクリニックの先生には、大変お世話になっております。加えて、院内でも、チームで癌患者を支えるシステムがよく回っています。口腔ケア、栄養管理、地域連携センターなどいろいろな職種が、医者をサポートしてくれます。高総一丸となって、患者を支えていきます。
●医療設備
高詳細CCD鼻咽腔喉頭ファイバー
赤外線CCDカメラ眼球運動解析
鼻手術用ナビゲーションシステム
ハイビジョン鼻内視鏡手術システム
ハイビジョン耳顕微鏡
多関節アーム式神経内視鏡
顔面神経モニタリングシステム
内視鏡先端洗浄システム
副鼻腔手術用骨軟部組織シェーバーシステム
頭頸部用超音波凝固切開装置
経口的手術用拡張器
2. 診療実績
●症例数
初診患者総数814名中、院内紹介が465名、院外紹介が349名でした。
3. 臨床研究のテーマ
末梢性顔面神経麻痺に対して、ステロイド、抗ウイルス剤、リハビリテーション併用で治療効果が上乗せされるか調べています。
4. 研修教育方針
日本耳鼻咽喉科学会専門医かつ指導医でもありますが、研修する若手医師が不在です。病院の規模と所有資産、患者数からして良質な研修ができると思います。群馬大学に働きかけて、研修する若手医師の派遣をお願いしています。
5. 今後の展望
低侵襲手術を積極的に取り入れて、短期入院で治療していきます。