主な取り扱い疾患
1. 鼻の病気
1-1. ちくのう症(慢性副鼻腔炎),鼻茸ポリープ
鼻茸や頭痛がひどい場合に,手術をします。顔の骨を削るので,危険な合併症もありますが,当院では,最新ナビゲーションシステムを使用していますから安心です。危険な合併症を防いで,安全に手術ができます。鼻茸を削るシェーバー,ハイビジョンの内視鏡,術野を洗浄するシステムなど,最新鋭の手術器械を揃えています。
https://www.youtube.com/watch?v=5FzDH4A_Hi4&t=1s
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/016db831afefa18988165d71ae06be90?frame_id=1021708
喘息に鼻茸が合併する疾患が増えています。全身麻酔で手術をします。再発する場合はステロイドや生物学的製剤も使います。
https://www.nanbyou.or.jp/entry/4537
1-2. アレルギー性鼻炎(花粉症),肥厚性鼻炎,鼻中隔弯曲症
薬でも鼻づまりが治らない場合に,手術をします。当院では,鼻中隔矯正術と粘膜下下甲介切除術を勧めています。舌下免疫療法も行なっています。
https://www.youtube.com/watch?v=CHVYJPkLyBQ&t=4s
https://note.com/takasakisougou/n/nb44ccdabcb9d
2. のどの病気
2-1. 扁桃腺肥大,いびき,睡眠時無呼吸
いびきを治したい場合,扁桃腺を手術で取りますが,睡眠検査で無呼吸指数が30以上あることが条件です。検査器を貸し出して,ご自宅で検査をしてもらいます。また,肥満を改善する努力をしないといけません。大人だと体重は80Kg未満,BMIは30以下まで痩せることが条件です。手術は,ロボットアーム下の内視鏡で行います。子供は13歳から,大人と同じ睡眠検査をして,基準を満たせば手術します。
https://www.youtube.com/watch?v=WpAwwGBETZ8&t=1s
https://note.com/takasakisougou/n/nd2e3d37b0bc2
2-2. 反復する扁桃の炎症
毎月のように高熱を出して,保育園や小学校を休む子供は,周期性発熱症候群と呼ばれます。最近になって子供の自己炎症性疾患と判明しました。細菌による感染ではなく,抗生剤が効きません。口内炎と首のリンパ節,腹痛などを伴います。小児科での処方で効果がなければ,最終的に扁桃腺を摘出します。全身麻酔で7-10日の入院です。大人の場合は,年に3回以上,扁桃炎による高熱で仕事を休む場合に,手術適応としています。
https://www.nanbyou.or.jp/entry/3243
2-3. 声帯ポリープ
多くは喫煙者です。全身麻酔をかけられる健康な人は,数日入院して手術で摘出します。再発しないために禁煙も必要です。
https://www.youtube.com/watch?v=jKqrgOyw5qg
2-4. のどの違和感
炎症,甲状腺,更年期,癌,ストレスなどいろいろな原因がありますが,最も多いのは逆流性食道炎です。中年以降,老化で胃の括約筋がゆるんで,横になっている間に胃液が逆流します。「のどもと過ぎれば熱さを感じず」食道には知覚神経がありません。のどまで酸っぱい胃液が逆流して初めて,違和感を感じます。話を聞いて疑って,胃カメラで確定診断になります。晩酌する人,食べてすぐゴロ寝する人は,胃液が逆流するので注意が必要です。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/b1caa77820c97a4fbb269f61e5fe06e1?frame_id=1021708
3. 耳の病気
3-1. 鼓膜に開いた穴を塞ぐ手術
小さい穴であれば,人工材料を使って日帰り局所麻酔の手術で塞ぎます。大きな穴では,2泊3日の入院で全身麻酔を勧めます。局所麻酔を我慢できない子供では,穴が小さくても全身麻酔です。大きな穴を塞ぐ材料に苦労しますが,当院では耳たぶ軟骨を0.5mmに薄切して鼓膜を作る技術があります。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/fed7aedf6bb9cdcd5f6bb2b164534b48?frame_id=1021708
3-2. 耳だれを止める手術
耳だれは細菌感染が原因なので,ふつう抗生剤で治療します。しかし,鼓膜に大きな穴,真珠腫で骨が破壊,昔の耳の手術で骨が削れている状態では薬では治りません。感染しても破れない厚い鼓膜に作り変える,耳の穴の形を広げるなど,長時間の全身麻酔手術をします。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/4d9994c1140bbb1c03644ac7326ff6ba?frame_id=1021708
https://www.youtube.com/watch?v=PKPM09WfYmA
3-3. 突発性難聴
急に片側の耳が聞こえなくなる病気です。ストレスの多い芸能人が罹ってニュースになります。原因不明ですが,ステロイドの投与と高圧酸素治療が有効です。入院もストレスなので,外来通院での治療を勧めています。糖尿病の方は,内科主治医と連携してステロイドの量を調整します。高圧酸素カプセルのある近隣の病院にも紹介します。ステロイドを内服できない場合は,耳の中に直接注入します。間違われやすい病気に,メニエール病と聴神経腫瘍があります。必ず脳のMRI検査を勧めています。突発性難聴の症状と区別がつかずに見逃されます。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/69645a4ab43db6f7ac695085164fc7b5?frame_id=1021708
3-4. 子供の急性中耳炎
コロナ感染でソーシャルディスタンスが保たれてから,子供の中耳炎は減少しました。鼻風邪を引かない予防が,一番の治療です。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/dc7585294f2d6aee2a89002414d4120b?frame_id=1021708
4. 顔の病気
4-1. 顔面神経麻痺
脳梗塞で顔が曲がるのは有名ですが,ストレスでも顔が麻痺します。報告した先生の名前でベル麻痺と呼ばれます。大量のステロイド内服で治療します。近年,疲れが原因で体に潜むヘルペスウイルスが活性化する説が有力で,ガイドラインでも抗ウイルス剤の併用が推奨されています。当院では,リハビリ科の協力で,顔面マッサージを併用して効果をあげています。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/daa940be49ec9a021ea16dec40670834?frame_id=1021708
5. 頭頸部の腫瘍
5-1. 良性腫瘍,耳下腺腫瘍,顎下腺腫瘍
毎日,唾液を何リットルも作っている耳下腺や顎下腺には,よく腫瘍ができます。昔から知られる病気で,童話「こぶとり爺さん」の「こぶ」は耳下腺腫瘍です。当院では最新鋭のエナジーデバイスを用いて,出血しない,顔面神経を極力曲げない安全な手術を心がけています。
https://www.youtube.com/watch?v=ghs9dOV50CI
5-2. 悪性腫瘍,喉頭癌,咽頭癌
芸能人がのどの癌になってニュースになります。お酒とタバコが原因です。頭頸部の癌の治療成績は,この30年であまり改善していません。完全に治すことを目的とする場合は,強い抗がん剤もできる群馬大学に紹介します。若い人や合併症のある人は,大学での集学的治療を勧めています。日本人の平均寿命が延びたため,高齢になって癌が見つかる人が増えました。75歳以上で「何が何でも癌を治す必要はない,癌と共存して,痛くなく辛くなく平均まで生きればいい」という人は,当院で低侵襲手術,抗がん剤,分子標的薬,放射線治療を組み合わせて,痛みを取りながら,外来通院で上手く生きる治療をします。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/5adf376ca6547560206e9ea3e804800b?frame_id=1021708
https://note.com/takasakisougou/n/ne7a3b0235822
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/ba79371cd1312c1b845ec26a8b1bc1c4?frame_id=1021708
6. めまい
6-1. 高齢者のめまい
救急外来に搬送される方の5-10%がめまいを訴えると言われています。有名なメニエール病は若い人の病気で,60歳以上でめまい発作を起こすことは(ほとんど)ありません。70歳以上のめまいの多くは,脳梗塞の前触れ,脳の血流障害が原因です。小さな脳梗塞が隠れていることがあるので,脳のMRIが必須です。めまいの時,CTしか撮らないと,小さい脳梗塞は見逃されます。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/b6a8fbf7aea2c8c1a324e7d930dd3392?frame_id=1021708
6-2. 若い人のめまい
メニエール病はストレスが大きな原因です。神経質な性格の人,介護に疲れている人,ブラック企業で働いている人,家庭問題に悩んでいる人,職場でいじめにあっている人など,つらい生活を吐き出してください。ステロイドや利尿剤の水薬が処方されますが,副作用で悪化することが知られています。当院では,ストレスから逃げることの大切さを説明し,会社に休業の診断書を書きます。よく寝られるように,生活習慣の改善,有酸素運動の指導,安定剤や少しのめまい止め薬を処方します。
https://researchmap.jp/multidatabases/multidatabase_contents/detail/511122/48d98f798e65ecb7373eff11c3d655b7?frame_id=1021708
6-3. 良性発作性頭位めまい症
重力を感知する耳石が剥がれ落ちてめまいがします。ヘディングしすぎて,サッカー「なでしこジャパン」の女性選手がこの病気になりました。当院の医師は,耳石置換療法が得意です。その場で施術し早く治します。実はサッカーで生じるのは稀で,交通事故後,整形外科手術後に寝たきりの老人,いつも同じ向きで寝る人に多いです。最近は,スマホ片手に子供と添い寝して,いつも同じ向きで寝る若いお母さんが多いです。寝返りが大切です。
7. その他
7-1. 耳鼻のどの異物
子供は耳や鼻にビーズやおもちゃ部品をつめて異物になります。老人は入れ歯を飲み込むことも多く,胃カメラで取れない場合は全身麻酔で摘出します。
https://www.youtube.com/watch?v=eo7gMpqqwRo&t=2s
7-2. 気管切開,カニューレ管理
長期間に渡って気管カニューレ管理中に,気管切開孔に肉芽が生じて挿入困難になることが多いです。トラブルを生じにくい気管切開術を工夫しています。長期の気管切開になりそうな時は,耳鼻科に手術を依頼してください。
https://note.com/takasakisougou/n/ne00093dec65c
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