内分泌・代謝内科について
内分泌・代謝内科は、これまで内科の特殊外来として対応していましたが、2018年4月より専門医常勤となり標榜診療科として認められました。
内分泌・代謝疾患はホルモンが関わる病気です。決して稀な病気ではありません。代表的な糖尿病や高脂血症(脂質異常症)、甲状腺のバセドウ病、橋本病などは、多くの人が罹患する身近な病気です。糖尿病もインスリンというホルモンの作用不足による病態です。(ただ食べる量を減らせば治るという病気ではないのです。)原発性アルドステロン症など内分泌疾患に伴う二次性高血圧、肥満や糖尿病の原因となるクッシング症候群や先端巨大症、尿管結石や骨粗鬆症が症状の副甲状腺機能亢進症など代表的な疾患です。倦怠感やうつ症状をきっかけに下垂体や副腎の病気が発見されることもあります。症状は多彩ですので疑わしい場合はご紹介・受診をご検討ください。昨年中も地域の先生方から、また院内他科からも多くの患者さんをご紹介いただき、ありがとうございました。
内分泌疾患の正しい診断のためには、ホルモン刺激あるいは抑制試験、24時間尿中ホルモン測定などが必要で、それに対応した入院による検査、治療を行っています。一方で、糖尿病の治療には検査だけでなく、患者さんのセルフマネジメントを支援する療養指導が非常に大切です。看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士や歯科口腔外科医師・ソーシャルワーカーらと連携し、チームとして患者さんに寄り添い、糖尿病療養指導を行います。糖尿病教室を定期開催し、糖尿病教育入院を受け入れられる体制を作りました。今年からは糖尿病療養指導プロジェクトチームとして、患者さんも医療スタッフも満足できるよう、活動を益々充実させ展開していく予定です。活動に興味のある方は気軽にお声がけください。
人体のメッセージ物質・ホルモンの異常と病気は、患者さんの生活の質を低下させます。地域の患者さんの健康回復に貢献できるよう、正確な診断と丁寧な診療・治療を目指して努力して参ります。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。