脳卒中
脳神経内科と聞いてパーキンソン病等の慢性難治性疾患をイメージする人も多いかも知れませんが、実際には脳血管障害は冠血管障害の4倍の発症率があるといわれている様に、脳血管障害の患者数は多いです。さらに今後高齢化社会を迎えるにあたって、脳卒中の後遺症で悩まされる患者さんは増加する事が予想されます。当科では以前より、脳神経外科と協力し、脳血管障害の診療に力を入れてきました。急性期治療が当院の果たす役割であり、治療適応のある患者さんには血栓溶解療法(tPA治療)を積極的に施行しています。入院早期から理学・作業・言語聴覚士によるリハビリテーションを開始しています。同時に、高血圧症・脂質異常症・糖尿病・高尿酸血症や心房細動といった危険因子の診断・治療を行います。脳梗塞では血管性認知症を合併することもあり、心理士による認知機能検査を行うこともあります。
亜急性期から慢性期の治療は、脳卒中地域連携パスを導入し、近隣の回復期リハビリテーション病院へ転院を勧めさせていただいています。転院に際しては、メディカル・ソーシャルワーカーに介入していただき、患者さん及び御家族の意向を伺い、調整しております。