2024(令和6)年度 活動の紹介
1. 診療体制
形成外科は、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、機能的、形態的により正常に、より美しくすることによって患者さんのQOL向上に貢献する診療科です。当院では2011年4月に新設科として設立されました。2025年度からは常勤医が3名となり、診療体制をより充実させることができています。
形成外科では、外傷や顔面骨骨折、熱傷、傷跡の治療や、皮膚・皮下腫瘍、褥瘡や糖尿病性潰瘍、虚血性潰瘍などの難治性潰瘍、副耳や臍ヘルニアなどの先天性体表異常の治療を行っています。その他にも陥入爪や腋臭症、リンパ浮腫など様々な疾患に対する治療を行っています。
2016年に乳房再建外来を設立しています。乳腺内分泌外科と連携を図り、乳癌術後の乳房欠損に対しての治療を行っています。また、2021年に多職種からなるフットケアチームを形成し、2022年からは足の疾患外来を設立しています。糖尿病性潰瘍や虚血性潰瘍の治療や、それらの予防や早期発見、再発予防に尽力しています。
当院では乳腺内分泌外科や産婦人科、外科等での手術後、放射線照射後のリンパ浮腫に対して、リンパドレナージや圧迫療法などの複合的理学療法や、リンパ管静脈吻合術等の外科的治療を含めた治療を行っています。今後さらに体制を充実させ、地域のリンパ浮腫で困っている患者様の一助になれるよう活動を進めていきたいと考えています。
【外来担当医表】

外来、手術に関しては適宜、群馬大学 形成外科から人員のご協力を頂いています。
2. 診療実績
令和6年の全身麻酔での手技数285件、腰麻・伝達麻酔での手技数43件、局所麻酔での手技数713件でした疾患分類手技数は下記の通りです。()は令和5年手技数。

3. 新規治療の開始
2025年度から、乳児血管腫、単純性血管腫、毛細血管拡張症等の血管腫・血管奇形(いわゆる“赤あざ”)へのパルス色素レーザー治療を開始しています。また治療が困難な糖尿病性足潰瘍、静脈性下腿潰瘍に対して、EPIFIX®(ヒト羊膜使用組織治癒促進用材料)による治療を行っています。
4. 研修教育方針
形成外科は臨床医学の一端を担うものとして、先天性あるいは後天性に生じた変形や機能障害を外科的手技や特殊な手法を駆使することにより、形態と機能を回復させ、Quality of Life の向上に貢献する外科系専門分野です。研修教育として、この領域における知識と技能、社会性、倫理性などを備えた医師を育成すること目標としています。外傷、先天異常、腫瘍、瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド、難治性潰瘍、炎症,変性疾患等について専門知識と診療技術を研修し、かつ他の診療科とのチーム医療を実践できる能力を習得することを目標としています。日々の臨床において経験した症例や、臨床研究により得られた知見について積極的に学会・研究会発表、論文報告を行い、臨床に加え、臨床研究、教育研修、情報発信に努めていきます。
5. 今後の展望
2021年4月から常勤医師1人体制で形成外科診療を行ってきましたが、2023年4月から常勤医師が1人増員され、2人体制での診療が開始されました。2025年4月からは常勤医師が3人体制となり、また群馬大学形成外科からの手術支援も受け、より一層診療体制を拡大しています。形成外科の診療範囲は広く、今まで介入が難しかった疾患や病態に対してもアプローチが可能になると考えられます。現在、行っている乳房再建外来や足の疾患外来の充実を図り、乳房再建や創傷治療に対してさらなる充実した診療を提供できるよう尽力します。加えて、腫瘍切除後再建や術後リンパ浮腫治療など、地域がん診療連携拠点病院である高崎総合医療センターの形成外科として、専門的な治療を推進していきたいと考えています。今後も他診療科の先生方、地域の先生方に認識して頂けるよう活動を行い、診療の幅を広めていきます。形成外科は日本での周知はまだまだ浅いものです。他診療科の先生方、地域の先生方に認識していただけるよう活動を行い、地域の患者様一人一人に対して最適な治療を提供できるよう努めていきます。























