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2020(令和2)年度 活動の紹介

1. 診療体制

診療方針

婦人科:婦人科がん治療を中心に診療しています。近年、子宮頸癌は、異形成から初期の段階か、かなり進行した症例の二極分化しています。後者は、放射線科と共同で治療しています。子宮体癌や卵巣癌は増加傾向で、症例によっては外科、泌尿器科と連携した集学的外科治療を行っています。また、腹腔鏡手術も積極的に行い、子宮体癌手術は、1A 期と診断した場合には腹腔鏡手術を行っています。

周産期:地域周産期センターとして、双胎妊娠管理および分娩や、母体搬送の受け入れも行っています。また、母体合併症妊娠(特に妊娠糖尿病合併妊娠)や、社会的に支援の必要な妊婦さんも多く、MSW の協力を得て、市の児童福祉課などとも連携しながらの診療も多くなっています。
また、地域の感染症指定病院として、COVID-19 感染妊婦の受け入れも県と調整しながらおこなっています。

女性のヘルスケア:女性特有の更年期や子宮脱などの症状に対する治療も行います。

 

●医療設備

 分娩監視装置のセントラルシステム。また、3D 超音波検査装置 2 台、超音波診断装置4台など使用しています。特別室として LDR 室も使用しています。胎児心拍監視装置も電子カルテ上で閲覧可能となっています。
 コルポスコープの写真も PACS 転送可能になり、専攻医など若手医師の教育にも役立っています。レーザー治療装置や、高周波切除器などで、子宮頸部異形成などの治療もおこなっています。新棟オープンし手術待機時間も短縮しています。

 

● スタッフ

伊藤郁朗、青木 宏、永井あや、西村俊夫、黒住未央、根井ひとみ(以上 常勤医)、小暮佳代子、森田晶人、金井眞理、木暮圭子(非常勤)

 

2. 診療実績

●症例数・検査数・治療

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3. 臨床研究のテーマ

婦人科腫瘍の治療成績の向上をめざしています。
 1) 広汎子宮全摘出時における神経温存術式での排尿障害の軽減
 2) 子宮頸部初期病変に対する妊孕性温存治療
 3) 婦人科悪性腫瘍に対する腹腔鏡手術。
 4) 卵巣癌や子宮体癌に遺伝子変異が原因である症例もあり、遺伝相談含めた臨床研究の予定
   また、北関東婦人科がん臨床試験コンソーシアム(GOTIC)に参加し、現在、子宮頸癌放射線治療後の補助化学療法のランダム化第Ⅲ相試験に参加しています。今後も治験を積極的に行う予定です。
 5) 日本産科婦人科学会 周産期登録、婦人科腫瘍登録にも参加しています。

 

4. 研修教育方針

 初期研修医は、分娩に立ち合い、手術症例の受け持ちなどで、術後管理をはじめとする全身管理の研修を行っています。産婦人科専攻医(後期研修医)については、手術症例の受け持ち、執刀を任せることにより、専門医取得へ向けての研修に重点を置いています。婦人科がん症例についてもできる限り主治医として担当してもらい経験を多く積んでもらうようにしています。当院は、日本産婦人科学会の研修認定施設と日本専門医機構の産婦人科専門研修施設に認定され、後期研修医も積極的に採用していく予定です。そのために女性のヘルスケア含めた全般的な研修を行います。さらに、県内で3施設しかない日本婦人科腫瘍学会専門医制度の修練施設にも認定されています。

 

5. 今後の展望

 これまで通りに婦人科がんに関しては、手術、化学療法、放射線治療を幅広く積極的に行っていきたいと思います。コンパニオン診断としての遺伝子検査や、がんパネル検査などオーダーメイド医療が婦人科にも広がってきていますが、これらにも対応できるようしていきたいと思います。良性疾患に関しては、腹腔鏡手術を行い低侵襲な治療を行っていきたいと思います。子宮体癌に対する腹腔鏡手術も保険収載され、体癌は順調に件数も増えています。コロナウイルス感染症の影響もあるのか分娩件数は伸び悩んでいます。県内の分娩件数も減少傾向であり、診療所ではリスクの低い分娩のみ取り扱うようになり、当院のような総合病院では、ハイリスクな妊娠、分娩が増えていくと思います。また社会的ハイリスクな分娩も増えているため、院内各所と連携してのチーム医療が必要となっています。
 また、地域の要望に応えるべく、できる限り救急患者の依頼などは受けたいと思います。そのために、小児科や手術室、麻酔科をはじめとする各部署のご協力なしをよろしくお願いします。また、産科医療に携わる医師の減少もあり、分娩施設の集約化が必要とされています。当院は西毛地区の周産期センターとしての役割も期待されていますが、緊急帝切の体制や重症妊婦を救急科などと協力して診療していく体制など関係各所と連携して構築し、その役割を果たしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。